今回はFinal Cut Pro Xを使用してブレンドモードの使用方法とクロマキー合成の方法を解説します。
ブレンドモードを使用する事で映像表現の幅が広がります。
Final Cut Pro Xを使用して解説しておりますが、他の編集ソフトでも同じくこの記事の内容が役に立つと思います。
今回の記事はFinal Cut Pro Xを使用してのブレンドモードの使用方法〜クロマキー合成の方法を解説しております。
ブレンドモードとは
ブレンドモードとは:2つの映像(クリップ)を重ね合わせた際にどう表示するかを設定する事
つまり、下のクリップと上のクリップを並べて上のクリップにブレンドモードをかけることで、表示したい映像のように調整していくことができるという事
映像制作場面でブレンドモードを使用する時は、合成素材を入れたい際や映像表現の一部として使用する際に使用します。
ブレンドモードの種類
ブレンドモードの種類によって中間色がよく残ったり、シャドウが残ったり等種類によって変わってきます。
ブレンドモードの中にはかなり種類が豊富です。
合成のところにブレンドモードと不透明度を調整する項目があります。
ブレンドモードの種類には全部でこれだけあります。
その中でもよく使用されるブレンドモードの種類をピックアップして選択しました。
通常
減算
乗算
加算
スクリーン
オーバーレイ
ピックアップしたブレンドモードの種類をこれから解説していきます。
通常
通常:上のクリップと下のクリップをそのまま重ねる
特徴:不透明度を下げて調整する事でクリップのどの部分の色も同じように調整される
不透明度を50%にすると上下のクリップが半分半分で表示される。
減算
減算:下のクリップ-上のクリップ
上のクリップの色を引くことになるから映像は暗めになる
特徴:
白い部分は黒くなる
黒い部分は透明となる
明るい部分は暗くなる
暗い部分は明るくなる
今回の合成素材は下記画像を使用。合成したい素材を上のクリップに乗せて、減算をかける
減算をかけると下記画像のように白い部分が黒くなり、黒い部分が透明になります。
乗算
乗算:下のクリップ×上のクリップ
かけ合わせたところは暗くなる
特徴:
白い部分は透明
黒い部分は黒いまま
ブレンドモードで乗算をかけると、白い部分は透明になり、黒い部分は黒いままとなります
加算
加算:
下のクリップ+上のクリップ
そのまま下のクリップと上のクリップを足した映像となる
明るい部分が特に足される
特徴:
光を表現したい際に使用するといい
白飛びした映像になりやすいから使用には注意する
黒い部分は白くなる
合成したい素材を上に乗せて加算を選択する
加算をかけると明るいところが足されて光が強調される映像となる
加算をかけると黒い部分は白くなる
スクリーン
スクリーン:
下のクリップの色を反対にしかけ合わせる
乗算の逆の効果
特徴:
白い部分は白いまま
黒い部分は透明になる
元の素材が真っ黒ではない場合は少し薄く残ってしまう
→露出調整で暗くする事で完全に透明にできる
合成したい素材
スクリーンをかけると白い部分は白いまま、黒い部分は透明になる
オーバーレイ
オーバーレイ:
明るいところはスクリーン、暗いところは乗算
合成したい素材を上に乗せてオーバーレイを選択
白いところは少し薄い白色になり、黒いところは透明になる
Final Cut Pro X ブレンドモードの使用方法
ソフトフィルターのようにふわっとした映像にしたい場合
同じ2つのクリップを上下に並べる
上のクリップにガウスをかける
ガウス:エフェクト→ブラー→ガウス
上のクリップにスクリーンをかける
不透明度を少し下げていく
カラー調整にて黒い部分を増やすと下のクリップの映像が透過しやすい
ちょうどいいぐらいに調整すると良い
露出過多になっている映像を簡単に調整する方法
同じクリップを上下に並べる
上のクリップに乗算をかける
不透明度を下げて調整する
タイトルの中に映像を流す方法
下にタイトルの中に映したい映像を
上にタイトルを
ブレンドモードの乗算をかけることで下の映像がタイトルの中に表示される
・おまけ
減算をかけるとタイトルが黒く表示される
コントラストを上げる方法
2つの同じ映像を上下に並べる
上のクリップにオーバーレイのブレンドモードをかける
コントラストが上がった
背景ボケを出す方法
2つの同じ映像を上下に並べて上のクリップにガウスをかける
ガウスエフェクトからシェイプマスクを選択
シェイプマスクを選択すると選択したところがボケる
背景をぼかしたい際は一旦背景以外にシェイプマスクをかける
背景以外にマスクをかけたら、マスクを反転を選択
背景ボケが完成。シェイプマスクで調整していくことで背景ボケを出すことが可能。
Final Cut Pro X クロマキー合成のやり方
緑の合成素材を持ってくる
緑の素材の下に緑の中に表示したい映像を持ってくる
緑の素材にキーヤーをかける
キーヤーをかけると緑の部分に下の映像が表示される
これでクロマキー合成の方法が終了です。
緑の素材があれば簡単にキーヤーエフェクトで合成が可能ですので、参考にしてみて下さい。
緑の色合いによってはうまい具合に合成ができない場合がありますが、その際はカラー調整で緑の色合いを調整すると綺麗に合成が可能となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はFinal Cut Pro Xを使用してブレンドモードの使用方法とクロマキー合成の方法を解説しました。
意外と知ると編集方法はそんなに難しくはありませんので、ぜひ参考に編集してみて下さいね。
もしわからない事等ありましたら、気軽にお問い合わせやインスタまたはツイッターにメッセージをいただけたら、わかる範囲であればお答えさせていただきます。
では、ここまでの内容を簡単にまとめて終了とします。
ブレンドモードとは:2つの映像(クリップ)を重ね合わせた際にどう表示するかを設定する事
通常
上のクリップと下のクリップをそのまま重ねる
特徴:不透明度を下げて調整する事でクリップのどの部分の色も同じように調整される
減算
下のクリップ-上のクリップ
上のクリップの色を引くことになるから映像は暗めになる
特徴:
白い部分は黒くなり黒い部分は透明となる
明るい部分は暗くなり暗い部分は明るくなる
乗算
下のクリップ×上のクリップ
かけ合わせたところは暗くなる
特徴:
白い部分は透明
黒い部分は黒いまま
加算
下のクリップ+上のクリップ
そのまま下のクリップと上のクリップを足した映像となる
特徴:
光を表現したい際に使用するといい
白飛びした映像になりやすいから使用には注意する
黒い部分は白くなる
スクリーン
下のクリップの色を反対にしかけ合わせる
乗算の逆の効果
特徴:
白い部分は白いまま
黒い部分は透明になる
オーバーレイ
明るいところはスクリーン、暗いところは乗算
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