綺麗な映像を残す為に重要な撮影方法はマニュアルフォーカスでの撮影です。
最近のカメラは性能が上がってきてますので、オートフォーカスもかなり優秀です。
しかし、オートフォーカスがいくら優秀でもマニュアルでしか撮れない映像はあります。
また、マニュアルフォーカスの方がピントのズレは少なく撮影が可能です。
ただし、場面によってマニュアルの方がいい場面もあればオートフォーカスの方がいい場面もあり、その時々によって撮影方法も変えていかなければいけません。
その点はしっかり頭に置いた上で撮影に挑みましょう。
今回は動画撮影時のマニュアルフォーカスの特徴からコツ、設定・撮影方法までの解説をしております。
マニュアルフォーカス・オートフォーカスとは
マニュアルフォーカスとは:
ピント調整を撮影者が自分で行う方法
自分でレンズに付いているフォーカスリングを回してピントを合わせていきます。
ピントは距離で調整するのが基本。
一度ピントを合わせてしまうと、前後に移動しない限りピントは合い続けてくれます。
距離が変わるとピントは外れてしまうので、被写体が前後に移動する際は、同じ距離での撮影をしないとピントが外れてボケてしまいます。
その為、マニュアルフォーカス撮影では動きのない被写体や風景等を撮影する際に使用するのが良いです。
ちなみにSONYα7IIIではピントを合わせる際に、ピントを合わせたい部分にズームしてくれるから、とてもピントを合わせるのが楽です。
オートフォーカスとは:
ピント調整はカメラが自動で行う方法
オートフォーカスではカメラが自動でピントを合わせてくれます。
最近のカメラのオートフォーカス性能はとても高いです。
しかし、場面・状況によってはオートフォーカスでの撮影は困難という場面もありますので、状況によってマニュアルフォーカス・オートフォーカスを使い分けて動画撮影をしていきましょう。
マニュアルフォーカス・オートフォーカスの特徴
マニュアルフォーカスとオートフォーカスの特徴をメリット・デメリットに分けて解説していきます。
マニュアルフォーカス メリット・デメリット
メリット
・ピントが合わせづらい場面でもピントを合わせることができる
・オートフォーカスより繊細にピントを合わせることができる
・前ボケや後ボケを作っての撮影がしやすい
デメリット
・動いている被写体を追従する際には不向き
・ピント調整に時間がかかる
オートフォーカス メリット・デメリット
メリット
・ピント調整に時間がかからない
・動いている被写体を追従してくれる
デメリット
・ピントがずれたりする事が多い
・マニュアルフォーカスに比べてピントの繊細さに欠ける
次にマニュアルフォーカスとオートフォーカスの使い分ける場面を解説していきます。
マニュアルフォーカス使用場面
・動きのない被写体
・風景
・ピントを外したくない場合
・固定して前ボケや後ボケを出したい際
マニュアルフォーカスではピント調整は距離で調整します。その為、上記挙げた使用場面みたいな動きのない撮影時がベストです。
前後に被写体が動いてしまうと距離が変わってしまうので、ピントが外れてボケてしまいます。
また、ピントを対象に固定して撮影をするので、真ん中に対象を捉えたとしたら、前と後ろはボケての撮影が可能となります。
オートフォーカス使用場面
・動きのある被写体
・どんな使用場面でも基本的に使用可能
オートフォーカスは基本的にどんな撮影場面でも有効です。特に動きのある被写体を追従する際に良いです。
最近のオートフォーカス性能はかなり高いので、基本的に追従が外れる事は少ないです(SONYα7IIIを使用)。
しかし、被写体を追従している際に、被写体より近くに大きなものが画面内に入るとピントがどちらに合わせたらいいか迷ってしまったり、被写体からピントが外れて、近くの大きなものに合ってしまう事があります。
また、前ボケを出したい際に、前の被写体にピントが合ってしまい、被写体はボケてしまうという場面もあります。
上記のような場面の際はマニュアルフォーカスでの撮影が良いです。
それ以外の撮影はオートフォーカスでの撮影が良いかと筆者は思います。
要するに動画撮影時は、場面によって使い分けるのがベストという事です。
前ボケを出したい際はマニュアルフォーカスを使用しよう
マニュアルフォーカス撮影時のコツ
マニュアルフォーカス撮影を行う際に便利な機能があります。
日中の撮影時はモニターが見にくかったりとピントが合っているか合っていないかがわかりにくいという事が結構あります。
そんな際に便利な機能としてピーキング設定というものがあります。
ピーキング設定を使用する事でマニュアルフォーカスでの撮影時にピント合わせの補助をしてくれるので、ぜひ設定してみて下さい。
マニュアルフォーカス時に便利な設定:ピーキング設定

ピーキング設定とは:マニュアルフォーカス時にピント合わせの補助となる設定
ピーキングの設定をすると、ピントを合わせた部分の周りが赤く表示されます。
ピントが合っていないと赤い部分は表示されません。
明るい日中の撮影時はモニターを見てのピント合わせがしづらいですが、ピーキング設定を行っておけば、モニターを見ての調整もしやすいです。
マニュアルフォーカスでの撮影時はとても便利な設定となりますので、一度使用してみて下さい。
・ピーキング設定の方法:SONYα7IIIの場合
ピント補助→ピーキング設定

ピーキング設定
・ピーキング表示
・ピーキングレベル
・ピーキング色

ピーキング表示を「入」に設定する

ピーキングレベル:中〜高
ピーキングレベルは高に設定すると見やすい為、おすすめしますが、高にして見にくい場合は中にしましょう。

ピーキング色はレッドが見やすいから、レッドがおすすめ。
ここに関しては自分の好みで選択するといい
以上でピーキング設定の方法が終了です。
マニュアルフォーカス撮影時にピーキング使用すると下記画像のように赤色でピントが合っている部分が表示されます。
赤色で表示されているところはピントが合っている部分です。赤色になっていないところはピントが合っていない部分です。
ピーキング設定をし、マニュアルフォーカス撮影をするとピント合わせがわかりやすいので、一度使用してみて下さい。

マニュアルフォーカスの撮影方法
フォーカスモード→マニュアルフォーカスを選択


このマニュアルフォーカスの設定は、撮影中に簡単に設定できるように、カスタムボタンに設定しておく事をおすすめします。
マニュアルフォーカスでの撮影時はフォーカスリングを左右に回してピント調整を行います。

前ボケを出したい際はマニュアルフォーカスがおすすめ。
オートフォーカスの場合は前のひまわりにピントが合う場面もあるため、下記画像のように前ボケを出したい際はマニュアルフォーカスをするといいです。

以上でマニュアルフォーカスでの撮影方法の解説を終了とします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は動画撮影時のマニュアルフォーカスの特徴から設定・撮影方法までの解説をしました。
参考になれば幸いです。
では、これまでの内容を簡単にまとめて終了とします。
マニュアルフォーカスとは:
ピント調整を撮影者が自分で行う方法
オートフォーカスとは:
ピント調整はカメラが自動で行う方法
マニュアルフォーカス メリット・デメリット
メリット
・ピントが合わせづらい場面でもピントを合わせることができる
・オートフォーカスより繊細にピントを合わせることができる
・前ボケや後ボケを作っての撮影がしやすい
デメリット
・動いている被写体を追従する際には不向き
・ピント調整に時間がかかる
オートフォーカス メリット・デメリット
メリット
・ピント調整に時間がかからない
・動いている被写体を追従してくれる
デメリット
・ピントがずれたりする事が多い
・マニュアルフォーカスに比べてピントの繊細さに欠ける
マニュアルフォーカス使用場面
・動きのない被写体
・風景
・ピントを外したくない場合
・固定して前ボケや後ボケを出したい際
オートフォーカス使用場面
・動きのある被写体
・基本的にどんな場面でも使用可能
ピーキング設定とは:マニュアルフォーカス時にピント合わせの補助となる設定